マンションなどに住む際、近隣の生活音がどれくらい防音できるかは気になるところです。
この「遮音性能」は壁や床の厚さなどを調べることで、事前に確認できます。
今回はそんな遮音性能について、遮音等級とは何か、遮音性能はどうやって調べたら良いかをご紹介します。
不動産購入前に確認すべき遮音性能の指標・遮音等級とは
遮音等級とは遮音性能を示す基準のことで、「軽量衝撃音(LL)」と「重量衝撃音(LH)」の2種類があります。
「軽量衝撃音」とは、ペンなど軽いものを落としたときに発生する音のことです。
遮音性のあるフローリング材などが使用されていれば軽減できます。
「重量衝撃音」とは重いものを落としたり、人が飛んだり跳ねたりしたときに発生する音を指し、床面のコンクリートの厚さと梁で囲まれた面積によって数値が変わります。
これら2つの衝撃音の数値を総合的に判断することで、遮音等級が決まります。
マンションなどの集合住宅の騒音でもっとも問題となるのが、上下階からの音です。
上下階の遮音性能を判断できる遮音等級を確認しておくことで、ある程度の騒音問題は事前に避けられます。
不動産購入前に遮音性能を調べるためのポイント
次に、遮音性能を事前に調べるためのポイントをご紹介します。
上下階の騒音については遮音等級で確認できますが、隣接する住宅などからの騒音はどうやって調べたら良いのでしょうか。
隣の住宅からの生活音などの遮音性能は、壁の材質と厚さで決まります。
音を通しにくいとされているのは、鉄筋コンクリートです。
また、遮音性能が高いとされる壁の厚みは18cm以上といわれています。
この両方の条件を満たす壁であることが、十分な遮音性能が備わっているといえるでしょう。
そして近隣からの生活音以外にも、騒音の原因は存在します。
たとえば外部からの音です。
幹線道路に面していたり、学校や公園が近かったりすると、窓からの騒音が気になる可能性があります。
この場合、二重サッシや遮音性能の高い窓ガラスを使用していれば対策ができます。
今は遮音性能の高いカーテンなども販売されていますが、もっとも大事なのは窓の遮音性能です。
しかし窓サッシはマンションでいうと共有部分になるため、入居後に勝手に取り替えはできません。
物件の購入前に、十分な遮音性能を備えている仕様か確認しておきましょう。