不動産を売却するときは、売主と買主の間に不動産会社が入って仲介することが一般的です。
不動産の売買契約とは別に、仲介担当の不動産会社とも「媒介契約」と呼ばれる契約を事前に締結する必要があります。
そこで今回は、不動産売却における媒介契約とはなにか、メリット・デメリットと注意点を解説します。
不動産売却における媒介契約とはなにか？
媒介契約とは、売主と仲介する不動産会社が締結する契約のことで、物件の売却条件や売却した際の報酬について定めたものです。
媒介契約には、主に下記3種類の形態が存在します。
一般媒介契約
一般媒介契約は、売主が複数の不動産会社に仲介を依頼できる媒介契約であり、仮に自分で買主を見つけてきた場合は仲介業者をとおす必要がありません。
専任媒介契約・専属専任媒介契約
専任媒介・専属専任媒介契約は、一社の不動産会社が専任となって仲介をおこなう媒介契約です。
自分で売主を見つけてきた場合、専任媒介契約では仲介業者をとおす必要はありませんが、専属専任媒介契約では必ず媒介している仲介業者をとおす必要があります。
不動産売却における媒介契約のメリット・デメリット
一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約におけるそれぞれのメリットとデメリットは、以下のとおりです。
一般媒介契約
一般媒介契約のメリットは、複数の不動産会社に仲介を依頼できることから、買主の候補が見つかる可能性が高くなる点です。
一方デメリットは、販売活動を売主に報告する義務がないので状況がわかりにくい点でしょう。
専任媒介契約・専属専任媒介契約
専任媒介契約・専属専任媒介契約のメリットは、販売活動の報告頻度が義務付けられているため、現在の状況を把握しやすい点です。
一方デメリットとしては、一社にしか売主探しを依頼できないことから、場合によっては予定どおりのスケジュールや金額で売却しきれないことが考えられます。
不動産売却における媒介契約の注意点とは？
媒介契約を締結する際の注意点は主に2点あります。
内見がバッティングしないように注意する
複数の不動産会社と一般媒介契約を締結する場合は、多くのお客様が内見に来る可能性があります。
内見のスケジュールが重なってしまったり、申し込みの順番がほぼ同時であったりする場合はトラブルになりかねません。
広告の情報に気を付ける
不動産会社はインターネットやチラシなど、多くの広告を使用しながら売主を見つけていきます。
物件価格を値下げしたタイミングなどで、すべての広告の情報がきちんと更新されているか注意する必要があるでしょう。
複数の不動産会社と一般媒介契約を締結すると上記のようなリスクが考えられるため、スムーズに売却したい場合は専任媒介契約・専属専任媒介契約を締結することをおすすめします。
まとめ
今回は、不動産売却における媒介契約とはなにか、メリットとデメリットについてお伝えしました。
一般媒介契約を締結すると後々トラブルに発展する可能性もあるので、スムーズに売却したい場合は専任媒介契約・専属専任媒介契約を締結することをおすすめします。
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